歴史上の著名人の直筆はそれだけで価値がある。一点見つかるだけで大ニュースだが、11月には同じ場所から見つかった書状のうち何と5点が実物で、なおかつそのうち3点が日本史上の重要な出来事を記した貴重な史料であることがわかった。

 書状を所蔵していたのは愛知県豊橋市の羽田八幡宮。豊橋市図書館などからなる調査グループが文化財に指定するかどうかの鑑定を進めていた過程で、真贋が明らかになった。

 3点の直筆書状の書き手は織田信長と豊臣秀吉、室町幕府の2代将軍・足利義詮の3人。このなかで「もっとも歴史的価値が高い」とされたのが足利義詮の書状だ。これまで初代将軍足利尊氏と南北朝時代を終わらせた3代将軍義満の間に挟まれて影が薄く、“つなぎ程度”にしか思われていなかった義詮だが、今回の発見をきっかけに再評価の動きが活発化しそうである。

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