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       兵庫県赤穂市立歴史博物館で開館30周年記念の特別展「元禄赤穂事件」が開催中(2020年2月4日まで)だが、そこで一番の目玉こそ、これまで「所在不明」とされていた大石内蔵助の書状の実物である。宛先は妻りくの父で、記されたのが討ち入り前日という大変貴重なこの史料。同館は京都の古書店で売り出されたとの情報を得て取り寄せ、自筆であることを確認したという。

   「いとま乞い状」と題されたそこには、「吉良邸に討ち入ることになった。志のある四十八人が妻子や親類の後難を顧みず、あだ討ちを行う所存」などと、討ち入りの経緯や決意が約50行にわたって認められている。「四十八人」となっているのは、討ち入り直前に脱退した毛利小平太を含めているからである。古文書が読めなかったとしても、内蔵助の筆致から、ただならぬ決意のほどを感じ取れるに違いない。

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